ハリネズミに生きた虫は必要か

ハリネズミが野生で食べている餌に近いもの与えるのが一番というのは正しいと思う。 しかし、日本で野生と同じものを与えるのは非常に難しい。 そしてそれと同時に彼らにあえて虫を与える必要があるのか考えたい。  

ハリネズミの食性

ハリネズミの食性については書いたことがあるが基本的に昆虫食中心である。 昆虫ばかりでなく、たまには小型の脊椎動物や果物も食べることがある。 この食性に近づけたいが日本で全く同じ餌を用意するというのは現実的ではない。

現実的な生餌

一例として、日本で手に入る虫の餌として代表的な「ミルワーム」の成分をみてみよう。
ミルワームたんぱく質: 20%
脂質: 13%
繊維質: 2%
水分: 62%
ミルワームの成分からみると際立った栄養素はなくバランスの良い生餌といえる。 しかしミルワームのカルシウムとリンのバランスはとても悪い。 そのためハリネズミが喜ぶからと好き放題あげ続けると栄養を害してしまう恐れがあるので注意が必要である。 つまり、栄養素的な観点でみるとハリネズミにミルワームを与えなければならない理由は全くない。

虫の重要性

ミルワームを食べているハリネズミの姿を見たことがある人であればわかると思うが明らかに好物である。 もはや本能といってもいいレベルで食いつきに行くのである。 そこまで好きなものを奪うというのは少し不憫ではないだろうか。 栄養バランスにすぐれないミルワームであってもメリットはないわけではない。 幼少期にまだ身体が小さいハリネズミに与えてみたり、ハリネズミが体調を崩してフードを食べないとき、偏食で食べないときにミルワームは力を発揮します! 普段同じような生活の中で一種の清涼剤のような虫を与えてあげることでハリネズミのQOL(生活の質)は確実に上がるだろう。 そして我々飼い主としても大きなメリットとして確実に食べてくれる餌があるというのは飼っていく上で安心できることも多いので虫を与えてみるのもいいと思います!

虫はいらない!?

虫をいらないと結論づけるのは簡単である。 しかし、ハリネズミサイドから考えると虫がいらないとは口を大きくして言えない。 だからこそ、これまで一度としてミルワームを口にしたことのあるハリネズミからミルワームを奪うというのは酷な話である。 例えば、ハンバーガーを知らない人にいくらハンバーガーのおいしさを力説してもわかってもらえないことだろう。ハリネズミもまた食べたことのない虫のことなど考えることはないのではないだろうか。 幸い現在では虫の代用となるおやつはいくつも販売されている。それらのなかから合ったおやつを探してあげることでハリネズミの幸せにもつながるのではないだろうか。